2000年特別企画

マドヤハズ動画

歴代パソコンでのリレー飼育


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 2000年までが20世紀なので,世紀や千年紀の切れ目は2000〜2001年にあるわけですが,なにかこう,1999〜2000のあいだのほうが大きな節目のような気がします.すべてのケタで数字が変わるわけですしね.というわけで,2000年カウントダウン企画です.
 何をするかというと,1999年1月〜12月の間,毎月いろんなパソコン(基本的に購入順)を使ってツノヤハズ(等)を飼ってみよう,というものです.旧式機供養というか.
 飼育自体は1999年中に無事(?)終了しました.


飼育時期と機種

1月:PC-9801VM2
1985年製(1989年7月購入)
CPU:V30, 10MHz, 384KB(→640KB)
98版 DEME/MS-DOS3.3B

2月:PC-9801nv
1990年製(1992年1月購入)
CPU:V30HL, 16MHz, 640KB
98版 DEME/MS-DOS3.3B

3月:PC-9801nc
1992年製(1992年10月購入)
CPU:386SX, 20MHz, 2.6MB
98版 DEME/MS-DOS3.3B

4月:PC-9801CS
1991年製(1993年12月購入)
CPU:386SX, 16MHz, 640KB(→12.6MB)
故障(ToT)

5月:PowerBook145B
1993年製(1994年1月購入)
CPU:MC68030, 25MHz, 4MB(→8MB)
Macintosh版 MccDeme/J1-7.1

6月:ClassicII
1991年製(1994年2月購入)
CPU:MC68030, 16MHz, 10MB
Macintosh版 MccDeme/J1-6.0.7.1

7月:ThinkPad220
1993年製(1994年9月購入)
CPU:386SL, 16MHz, 2MB(→10MB)
DOS/V版 DEMEV/PC-DOS5.0

8月:ConturaAero4/33C
1994年製(1995年1月購入)
CPU:486SX, 33MHz, 4MB(→8MB)
DOS/V版 DEMEV/MS-DOS6.2

9月:TownsII UR
1993年製(1995年11月購入)
CPU:486SX, 20MHz, 2MB(→10MB)
Windows版 DEME(W)/Windows3.1

10月:ColorClassicII
1993年製(1998年11月購入)
CPU:MC68030, 33MHz, 8KB(→36MB)
Macintosh版 DEME(M)/J1-7.5.3

11月:Performa550
1993年製(1996年6月購入)
CPU:MC68030, 33MHz, 8MB(→36MB)
Macintosh版 DEME(M)/J1-7.5.3

12月:Libretto60
1997年製(1997年11月購入)
CPU:Pentium, 100MHz, 16MB(→32MB)
Windows版 DEME(W)/Win95 OSR2


担当世代と速度

MAP  はじめはだいたい均等に100,000世代ずつくらいにしようと考えていたのですが,ものすごく時間がかかったりしたのがあり,それを別の機種でカバーしたりで,不統一になってしまいました(詳細は下表).
 計画していたうちPC-9801CSが飼育前に死亡してしまったので,最終的には11機で1,000,000世代をリレーで飼育し,1999年12月中に飼育を完了しました.右図はその分担マップです.左が世代(下から上へ),中が使用機種,右が飼育システムです.
 PowerBook145BClassicIIでは拡張ルールのシステムMccDEMEで条件を制限して飼育しました.ClassicIIがあまりにも鈍足なため,2機あわせて100,000世代です.右図では黄土色のPowerBook145Bの上のベージュ色のわずかな部分がClassicIIで機種名を書くスペースもありません.
 そのあと(上)のThinkPad220も遅く,途中であきらめて,そのぶんAero4/33Cにがんばってもらいました.けっきょくこいつが最長区間を担当したことになります.
 飼育システムとしては,最初の3ヵ月が98用の元祖DEMEで,そのあと2ヵ月拡張ルールのMccDEME,ついで2ヵ月DOS/V用のDEMEV,次のTownsがWin3.1なので一旦Windows用のDeme(W)にいったあとMacintosh用のDeme(M)で2ヵ月,最後のLibrettoのWindows95でもう一度Deme(W)に戻りました.

SPEED  各機種の担当区間のうち連続稼動していた区間を適当にとって,飼育速度(計算速度)を比べてみました(詳細は下表).
 左表は1時間あたりに更新される世代数(縦軸は1,000世代)を示しています.
 カラクラU(CCII)以後で飛躍的に速くなっているのが目立ちますが,よく見るとPC-9801ncAero4/33Cも意外に健闘しています.


機種担当区間(増)計測区間(増)所要時間速度
(G/hr)
T
(min/1KG)
19801VM20〜100,000
(100,000)
70,000〜71,000
(1,000)
4時03分247243
29801nv100,000〜200,000
(100,000)
170,000〜171,000
(1,000)
2時55分343175
39801nc200,000〜300,000
(100,000)
270,000〜280,000
(10,000)
11時57分83771.7
49801CS(0)??
5PB145B300,000〜389,000
(89,000)
350,000〜351,000
(1,000)
2時27分408147
6ClassicII389,000〜400,000
(11,000)
390,000〜391,000
(1,000)
5時16分190316
7ThinkPad220400,000〜450,000
(50,000)
420,000〜421,000
(1,000)
4時37分217277
8Aero4/33C450,000〜600,000
(150,000)
550,000〜560,000
(10,000)
12時00分83372
9TownsIIUR600,000〜700,000
(100,000)
650,000〜655,000
(5,000)
10時22分482124.4
10ColoClaII700,000〜800,000
(100,000)
750,000〜760,000
(10,000)
1時17分7,7927.7
11Performa550800,000〜900,000
(100,000)
850,000〜860,000
(10,000)
1時14分8,1087.4
12Libretto60900,000〜1,000,000
(100,000)
950,000〜960,000
(10,000)
0時53分11,3215.3

飼育経過

 大まかな経過は下表の通りで,東西の2種が併存する状態と全土1種になる状態が繰り返しました.1,000世代(または100世代)ごとに記録した中では最大4種になっている場面が見いだされました.
 下表に 100,000 世代ごとの個体数,種数等を示しました.表中の B,G,P は差のある形質です.

世代飼育システム個体数種数等
021sp.
100,000DEME4351sp.
200,000DEME5982spp., BG
300,000DEME4262spp., BG
400,000MccDeme4861sp.
500,000DEMEV5392spp., BG
600,000DEMEV6142spp., BGP
700,000Deme(W)5062spp., P,絶滅寸前
800,000Deme(M)5321sp.
900,000Deme(M)4521sp.
1,000,000Deme(W)5991sp.

 生息域は川によって東,西,北の3つの地域に別れているとみなすことができます.すなわち,3種に別れている場合は各種がそれぞれの地域を占めている分布パターン(下図右),2種が併存する場合には,西北|東(下図左)または西|北東(下図中)のパターンが多く見られました.それ以外の様々な状態はそれぞれ稀で,変則的な状態とみなせます.

820,000 870,000 990,000

複数種の分布パターン

 従って,全土単一種の場合のほか,2種併存の場合を「西北|東」(WN|E),「西|北東」(W|NE)および「それ以外」(?)に,3種併存の場合を「西|北|東」(W|N|E)と「それ以外」(?)のパターン区別することが出来ます.
 全1,000,000世代を10,000世代ごとに見た100回の分布状況を分類すると右図のようになりました.ここでは,上記と似た状態でも越境が見られる場合には「それ以外」として集計しています.ほとんどみられなかった「北|東西」といった別れ方も「それ以外」に含まれます.
 このほか「それ以外」には「どれかの種が押しまくられて絶滅寸前」,「進入したは良いけど孤立」みたいな状態も含まれています.わけありげで興味深いのはむしろこれらの世代です.


Y2K騒動参加機種

 以下の機種で本体,システム側に日付に関する問題がありました.下記以外は正常に2000年1月1日に突入しました.他のアプリの不具合については調べていません.

 古い DOS/V 機では BIOS が CMOS からうけとった日付を 1980 年と解釈してしまいます.これに該当したのは ThinkPad220 と ConturaAero4/33C でした.

 Aero のほうは主力メール機で,ふだんから autoexec.bat で Windows3.1 が起動し「スタートアップ」でメールソフトが動くようにしていました.さして気に留めずに正月にスイッチ・オン.処理が1980年1月4日の日付で行われてしまい,年末年始のメールの順序がぐちゃぐちゃに...なめてた私が悪かった.
 あらためて Compaq のアナウンスを見てみると,この機種に対しては「代替手段のソフトウェア ワークアラウンド(回避策)を提供します。」と書いてありました.「2000年以降に、手動で西暦を入力するMS-DOSプロンプトからDATEコマンドで日付を変更するか、Windowsの[コントロール パネル]で[日付と時刻]アイコンを使って日付を変更します。日付を変更したら、アプレットを終了して[コントロール パネル]を閉じます。その結果、CMOS内の世紀バイトが更新されます。PCのCMOS内の世紀データを更新するこの方法は、MS-DOS 6.2、Windows 3.1、Windows 95、 Windows NT 3.51、およびWindows NT 4.0の各オペレーティング システムで検証済みです。」...要するに手でいれろということです.
 こんなモノにまで,ちゃんとしたアフターケアをしているあたり Compaq は偉いと思います.でも,それなら「新年最初にそういう操作が必要だから,年内に autoexec.bat を代えておいたほうが良いよ.」とか「Windows3.1 のスタートアップはずしておきましょう.」とか書いてくれれば,もっと親切だったんですけどねぇ.どっちにしても僕は読んでませんでしたけど.

 IBMのサイトでは,ThinkPad220 は「非対応」で「世紀バイトを手操作で更新」 となっていました.Aero と同じですが,これだけでは具体的な方法がわかりません.

 Windows3.1に付属のファイルマネージャ(winfile.exe)ではファイルの日付表示が":0"年になりました.でも日付順にすると"99"より新しくなるので,これはこれで問題はありませんでした.MSKKのサイトでは,めずらしく律義に"00"と表示できるファイルマネージャが配布されていました.ダンンロードして置き換えてみたところ,DOS/V機のWindows3.1ではきちんと動きましたが,TownsIIのWindows3.1では動きませんでした.

 1985年製の最古参PC-9801VM2は,もともと年が変わっても年はそのままで月日が1月1日になるだけなので,毎年正月には年を手動入力する必要があります.今回は2000が入るか不安でしたが,無事更新できました.こいつは閏年の2月29日も知らないので,その時も一日ずらしてやる必要があります.

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