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【 ビタミン 】

  ビタミン

 【脂溶性ビタミン】
  ビタミンA(レチノール、カロチン)
  ビタミンD
  ビタミンE
  ビタミンK

 【水溶性ビタミン】
  ビタミンB1(チアミン)
  ビタミンB2(リボフラビン)
  ビタミンB6(ピリドキシン)
  葉酸およびビタミンB12(シアノコバラミン)
  ナイアシン
  パントテン酸
  ビオチン
  ビタミンC(アスコルビン酸)

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■ ビタミン

ビタミンは、体の様々な生理機能をコントロールする物質です。ビタミンの
役割は炭水化物、脂肪、タンパク質などの栄養素の働きを促進させ、
体の中を整えることです。

そしてビタミンはその溶解性によって2つのグループに分けられます。
油に溶ける脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K) かあるいは、水に溶ける
水溶性ビタミン(ビタミンB群、C) のグループのいずれかに分類されます。

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■ ビタミンA(レチノール、カロチン)

ビタミンAは数種類の異なった形で存在していますが、一番使いやすいのは
βカロチンという形のもので、これは植物の黄色い色素です。
人間や犬は、そのカロチンを体内で利用可能なビタミンAの形に変えて、
効率よく使用します。しかしながら猫の場合は、本当の意味での肉食動物で
あるため、この化学的な変換を行うことが出来ず、その代わりにビタミンAを
魚や動物から、あるいは添加物という形でとる必要があります。

ビタミンAは、成長促進、視覚の正常化、粘膜上皮細胞の保護、抗病性促進
などの効果があります。

ビタミンAの過剰
ビタミンAの過剰は、体に有害なものとなり、筋萎縮や体の痛みなどの原因
となります。特に猫は、ビタミンAを貯えることが出来るため中毒になり
やすくなります。

ビタミンAの不足
ビタミンAの欠乏症の最初の徴候は夜盲症(鳥目)です。そして欠乏が進む
にしたがって、犬の場合には、毛づやの悪さ、発育の停滞、筋肉の弱まり、
呼吸器の感染などが起こります。
他の動物と異なり、猫は多量のビタミンAを腎臓や肝臓内に貯えることが
出来るため、欠乏に対する抵抗性が強くなっています。

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■ ビタミンD

ビタミンDの主な働きは、適切な量のミネラルイオンおよび主要なカルシ
ウムやリンを小腸から吸収するのを助け、骨や歯の形成を助けることに
あります。
動物の子供では、順調な発育と軟骨にミネラル分を与えるために、
ビタミンDは非常な重要性を持っています。ビタミンDは、日光浴による
紫外線によって体内で合成されるか、食事に含まれているものを取らな
ければなりません。

ビタミンDの過剰
ビタミンDの過剰は、高カルシウム血症や体重減少の原因となります。

ビタミンDの不足
ビタミンDの不足は、骨の形成異常やくる病などのカルシウム欠乏症状を
引き起こすことになります。

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■ ビタミンE

以前にはビタミンEの働きは、生物学的な酸化防止剤としての役割一つだけ
であると考えられていましたが、実際には繁殖機能の増強、黄色脂肪症の
予防、抗老化、免疫機能の強化、抵抗力の増強などの効果があります。
トコフェロールとして知られるビタミンEは、細胞膜に損傷を与える可能性の
ある細胞質に含まれている過酸化物や酸化物から、細胞を保護する働きを
持っています。
また、健康を維持するために必要なビタミンEの量は、さまざまな無数の
要因によって変化します。

ビタミンEの不足
ビタミンEの欠乏症は、犬の場合、筋肉の衰え、毛並みの粗さ、脱毛、
湿性の皮膚病、断続的な下痢、および不妊などがみられます。
猫の場合には、発熱、脂肪症、および顕著な白血球数の増加などが
挙げられます。

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■ ビタミンK

血液凝固作用や解毒作用の働きを持っているビタミンKは、似通っている
けれども異なった3種類の物質が集まって出来ています。その3種類とは
フィロキノン、メナキノン、およびメナジオンです。しかし、消化器官内の
バクテリアのほとんどがビタミンKを合成することが出来るため、ビタミンK
の欠乏はほとんど起こりません。

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■ ビタミンB1(チアミン)

ビタミンB1として知られるチアミンは、いくつかの代謝機能に関わりを持つ
水溶性ビタミンで例えば組織から二酸化炭素を取り除く働きに関係して
います。
犬や猫はチアミンを体内に貯えておくことが出来ないため、毎日チアミンを
摂取することが必要です。
また、チアミンは炭水化物の消化に用いられるため、炭水化物の多い
食事の場合は、より多くのチアミンが必要になります。

ビタミンB1の不足
犬の場合、チアミンの欠乏は、食欲不振、発育障害、体重減少、おう吐、
中枢神経機能の低下、衰弱を引き起こす原因となり、さらには死亡する
場合もあります。
猫の場合には、チャスティック麻痺(復帰反射運動の障害)が欠乏の最も
顕著な症状ですが、その他に犬の欠乏症の場合とほぼ同様の症状も
見られます。

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■ ビタミンB2(リボフラビン)

ビタミンB2は、乳製品や臓器の肉に、また少量ならば穀物や野菜、果物
にも含まれている水溶性のビタミンです。そして炭水化物や脂質、
タンパク質の代謝に関わる働きを持っています。またビタミンB2は、
成長促進、皮膚粘膜の健康維持、白内障などの眼病の予防に効果が
あります。

ビタミンB2の不足
リボフラビンの欠乏は、犬の場合、極度な筋肉の衰えとなって現われ、
続いて衰弱症候群や昏睡がおこり、さらには死亡します。
猫の場合は、食欲不振や体重の減少が見られます。慢性的な欠乏症状
では、脱毛や白内障の原因にもなります。ただし、犬と違い、衰弱症候群
は起こらないと見られています。

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■ ビタミンB6(ピリドキシン)

ビタミンB6は、アミノ酸の代謝に使われています。このビタミンは非常に
活性化しやすく固く結びついて体内で利用できない形になりやすいという
性質を持っています。
現代のペットフードは、配合が優れているので、ビタミンB6の欠乏症は、
食事における欠乏が原因というよりは、むしろこのビタミンに対する拮抗
作用を持つ物質が原因である場合がほとんどです。また、ビタミンB6は、
タンパク質、脂肪に関与している皮膚炎の予防や貧血の予防に効果が
あります。

ビタミンB6の過剰
ビタミンB6の過剰は、血管の拡張や皮膚の炎症の原因となります。

ビタミンB6の不足
ビタミンB6の欠乏は、犬の場合、神経過敏、貧血、痙攣などの症状が
現れます。
猫の場合、食欲不振、痙攣、貧血、腎臓の障害などが起こります。

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■ 葉酸およびビタミンB12(シアノコバラミン)

葉酸とビタミンB12は、互いに密接な関係をもつ水溶性のビタミンで、
DNAの組成やコレステロールの分解において、似通った働きを持って
います。どちらかのビタミンが欠乏すると、入れかわりの早い細胞、
例えば口の中や胃腸の細胞が影響を受けます。しかしながら欠乏症の
最も顕著な症状は貧血で、これらのビタミンのどちらか、あるいは両方が
過度に長期にわたって不足した場合に起こります。

葉酸の不足
葉酸の不足は、貧血、心臓・肝臓の肥大、食欲減退などの原因となります。

ビタミンB12の不足
ビタミンB12の不足は貧血、食欲不振、低血糖症、じんましん、脱毛、
胃炎、腸炎の原因となります。

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■ ナイアシン

リボフラビン(ビタミンB2)と同様、ナイアシンもエネルギー代謝酵素の一部
となっています。ナイアシンは肉や豆の中に一般的に含まれているビタミン
です。ただ家庭で作った食事を長期間にわたってペットに与えた場合には
ナイアシンの欠乏症が時折見られます。

ナイアシンの不足
ナイアシンの欠乏は、犬の場合、食欲不振や体重減少に続いて、口に独特
の赤い病変が見られるようになります。さらに極度のナイアシン欠乏症の
場合には、舌や軟口蓋や歯茎の壊死、および出血性の下痢や、後には
便秘、そして重度の皮膚病などが起こります。
猫の場合は、ナイアシン無しで生き延びるのは犬よりも困難なことで、猫は
20日間ナイアシンを摂取しなければ死亡することがあります。
猫のナイアシン欠乏における主な症状は、下痢、衰弱、死亡です。

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■ パントテン酸

パントテン酸は様々な植物や動物の組織に含まれるビタミンで、脂質の代謝
に用いられています。もしパントテン酸が不足すると、多くの化学反応が停止
してしまいます。また、パントテン酸は、ストレスの緩和、アレルギーの防御、
外傷の治癒促進などの効果があります。

パントテン酸の不足
パントテン酸の欠乏は、犬の場合、下痢や腸炎、胃炎、様々な皮膚病(色素
の減少、脱毛皮膚の硬化など)、貧血などの原因となります。
特に子犬がこの影響を受けやすいです。猫の場合は、やつれが主な症状と
なっています。

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■ ビオチン

ビオチンは、すべての微生物および動物の代謝に欠かせないビタミンです。
エネルギーの貯蔵や、アミノ酸の代謝、タンパク質の合成は、どれもビオチン
を必要としているのです。
ビオチンは、自然の食物の中に広く存在しています。また腸内の微生物も
ビオチンを合成することができます。このビオチンの拮抗物質は、卵白の
中に含まれるアビジンです。卵白を固まるまで加熱した場合は、アビジンの
性質が変わり、害のないものになりますので、卵白を与える時は、加熱して
から与えるように注意しなければなりません。

ビオチンの不足
ビオチンが欠乏した場合の症状としては、食欲不振や体重の減少、皮膚の
病変、脱毛症、口や目の分泌物の減少、毛の色素の減少、悪臭のする便、
毛並みの悪さ、麻痺、さらに成長の抑制が起こるために体の小さい子供を
産むなどが挙げられます。

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■ ビタミンC(アスコルビン酸)

アスコルビン酸(ビタミンC)は、コラーゲン(繊維性タンパク質)の合成や、
あるいは結合組織の一部として使われます。水溶性および揮発性のビタミン
であるアスコルビン酸は、骨の形成において重要な役割を果たしています。
霊長類やモルモット、一部の鳥類を除いて、大部分の動物は体内で
ビタミンCを合成することが出来るため、ビタミンCの欠乏はほとんど
おこりません。

ビタミンCの不足
どのような種類の動物でも、アスコルビン酸が欠乏すると壊血病になって
しまいます。その症状には、効無いの腫れ物からの出血、四肢の痛み、
貧血、骨の損傷、出目などがあります。

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