| ■ ミネラル | 
                            
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                              | ミネラルは体の様々な機能にとって重要なものです。ミネラルが影響を 与えるものとしては、体の組織の保全、細胞や神経や筋肉の機能、酸基
 のバランス、体液の浸透圧のバランス、生化学反応などが挙げられます。
 
 犬猫の食事におけるミネラルは、グループとして考える必要があります。
 大切なのはグループとしてのミネラルのバランスなのです。動物が必要量
 を上回るミネラルを摂取した場合、体内に吸収される量や体外に排出
 される量も増加します。
 
 ある特定のミネラルが多すぎたり、少なすぎたりすると、他のミネラルの
 吸収に影響し、他のミネラルの過剰や欠乏を招く可能性もあります。
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                              | ■ カルシウムおよびリン | 
                            
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                              | 密接に強調して働くカルシウムとリンは、骨の基盤となるものであり、また 凝血を助けたり、神経インパルスの伝達を補助する役目も持っています。
 
 カルシウムとリンのバランスは特に重要です。正しいバランスの場合、
 カルシウムとリンは、一緒に働いて骨や歯をつくります。このバランスが
 大きく狂った場合、骨の石灰化異常を起こす可能性もあります。また、
 多くの種類の動物は、リンの量がカルシウムの量を大きく上回った場合、
 骨の形成異常を引き起こす恐れがあります。このカルシウムとリンの吸収
 を良くするのがビタミンDで、ビタミンDがないと、カルシウムとリンが正しい
 バランスであっても正常に働くことができません。
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                              | カルシウムの過剰
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                              | 食物中にカルシウムが多いと、亜鉛や鉄、銅などの吸収が妨げとなり、 発育の遅れや甲状腺機能の低下、骨の形成異常につながる恐れが
 あります。
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                              | カルシウムの不足
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                              | びっこや、体のこわばり、四肢の変形、強直性痙攣症、腸内細菌の異常、 不妊、神経過敏、骨折などの恐れがあります。
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                              | ■ マグネシウム | 
                            
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                              | マグネシウムは、多くの多くの基本的な酵素の反応に必要とされるもので、 その働きには、エネルギーを生み出す際のアミノ酸や脂肪酸の代謝も
 含まれています。
 カルシウムとリンの量や上皮小体ホルモンが体内へのマグネシウムの
 吸収に影響を与えます。カルシウムとリンの量が多いと、マグネシウムの
 吸収率を下げることになります。
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                              | マグネシウムの過剰
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                              | FLUTD(猫下部尿路疾患)、成長停止、皮膚障害、神経障害、痙攣など の恐れがあります。
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                              | マグネシウムの不足
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                              | 子犬の場合、筋肉の虚弱や運動不能、うつ病、前肢の過伸展、耳や尾の 異常な垂れ下がりなどがあり、子猫では、筋肉の虚弱や異常興奮、痙攣、
 食事量の減少、発育の遅れなどの原因となります。
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                              | ■ ナトリウムとカリウム | 
                            
                              | 
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                              | ナトリウムとカリウムは、共に働いて体液の動きを助けるものです。 これらのミネラルは、細胞外および細胞内の水分のバランスを保つのに
 役立っています。
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                              | ナトリウムの不足
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                              | ナトリウムの不足は、長期にわたる極度の下痢やおう吐、副腎皮質の 機能不全の原因となって起こります。その症状は疲労感や消耗、
 水分摂取の減少、発育の遅れ、皮膚の乾燥、脱毛が挙げられます。
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                              | カリウムの過剰
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                              | カリウムの過剰は心臓や副腎に影響を与え、生命に危険を及ぼす場合も あります。
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                              | カリウムの不足
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                              | カリウムの不足は、慢性的な下痢や、おう吐、長期にわたる栄養失調、 真正糖尿病が原因となって起こります。その症状は犬の場合、発育の
 遅れや落ち着きのなさ、筋肉の麻痺、脱水症状などを起こしやすくなります。
 また猫の場合は、筋肉の虚弱、食欲不振、発育の遅れ、やつれ、無気力、
 粗い毛並みなどが挙げられます。
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                              | ■ 鉄分 | 
                            
                              | 
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                              | 鉄分は体内でヘモグロビンの組成に使われます。ヘモグロビンによって 赤血球は、酸素を体内へ運ぶことが出来るのです。
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                              | 鉄分の過剰
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                              | 食事の中に鉄分が多すぎた場合には、リンの吸収を妨げることがあります。 ただし、鉄分の過剰により中毒になることはほとんどありません。
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                              | 鉄分の不足
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                              | 鉄分の不足による最も一般的な症状は、貧血です。貧血は赤血球に 悪影響を与えます。貧血の症状には、体重の減少や皮膚の色の毛並みや
 状態の悪さ、発育の遅れ、免疫力の低下、活力のなさ、下痢、食欲不振
 などが挙げられます。
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                              | 亜鉛 | 
                            
                              | 
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                              | 自然の食物の中にかなりふんだんに含めれているにもかかわらず、 亜鉛というミネラルは、自然のままの形では体に非常に吸収されにくい
 ものです。
 ペットフードは栄養のバランスを良くするために亜鉛を添加しています。
 またカルシウムやフィチン酸塩の過剰摂取は、亜鉛の吸収を大きく妨げ、
 亜鉛の欠乏を引き起こしてしまいます。
 反芻動物や馬にとってリンの供給源であるフィチン酸塩は、植物の中に
 多量に含まれていますが、肉食動物はこれを消化することができません。
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                              | 亜鉛の不足
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                              | 亜鉛の不足は、猫の場合、粗い毛並み、傷の回復遅れ、やつれ、おう吐、 結膜炎、全身的な衰弱などがあります。
 犬の場合、食欲不振、精巣機能不全、発育障害、皮膚の障害、
 脱毛(抜け毛)の原因となります。
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                              | ■ ヨウ素 | 
                            
                              | 
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                              | 食事に含まれるヨウ素の役割として唯一わかっているのは、2つの甲状腺 ホルモン(チロキシン、トリヨードチロシン)の合成に関与しているという事
 です。甲状腺ホルモンの主要な機能は細胞の代謝のコントロールです。
 典型的な甲状腺の障害には、甲状腺機能亢進症(体重が減少する、
 異常に活動的になる、代謝率などが高まるなどの症状)や甲状腺機能
 減退症(体重の増加や無気力、代謝率の低下などの症状)があります。
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                              | ヨウ素の不足
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                              | ヨウ素の不足は、猫の場合、甲状腺の肥大や脱毛を起こし、さらには死亡 する場合があります。
 犬の場合は、甲状腺の肥大やクレチン病(甲状腺ホルモンの欠乏症)を
 起こします。その他の症状としては、骨の形成異常、脱毛、気だるさなどが
 あり、ひどくなると死亡することがあります。
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                              | ■ 銅 | 
                            
                              | 
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                              | 多くの食物の中に一般的に含まれている銅は、ヘモグロビンを合成する ために肝臓や脾臓のフェリチン(鉄を多く含むタンパク質)に貯えられている
 鉄分を取り出す際に使われるものです。そのため、銅が欠乏すると鉄分の
 欠乏による貧血を招くことになります。また、銅は、コラーゲンの合成や
 伸縮性を持つ結合組織、あるいは毛の色素の損失をコントロールする酵素
 の構成物質にもなっているのです。その他、神経系の伝達にも必要とされて
 います。
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                              | 銅の不足
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                              | 銅の不足は、貧血、骨折、骨の変形、発育遅延、被毛の色素が抜けるなど の症状を起こします。
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                              | ■ マンガン | 
                            
                              | 
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                              | マンガンも食物の中に微量が含まれています。グルコース(ブドウ糖)の 代謝に関係し、インシュリンの生成を助ける場合もあり、生殖機能や細胞
 レベルの生命活動の中で重要な役割を果たしています。
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                              | マンガンの不足
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                              | マンガンの不足は、多くの種類の動物において性的熟成の遅れや、 不規則な排卵、精巣の不全、発育の遅れ、子供の先天的な奇形などの
 原因となります。ただし、犬についてはのマンガンの必要性はありません。
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