名前とキャラクタについて


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【ラインナップ】

 システム 人工生物名 ルール
DEMEツノヤハズ基本
MccDemeサルヤハズ旧拡張
DEMEVナミヤハズ基本
DEME(W)マドヤハズ基本
DEME(M)ニジヤハズ基本
DemeJマメヤハズ拡張
DEMOIDツノヤハズモドキ縮小(特)
DEMIMUSヒメニセヤハズ縮小(並)

 現在,旧拡張ルールのものを含めると8つの人工生物とシステムがあります.

 飼育観察用のシステムそのものと,そこで生息する人工生物の名前を区別しています.
 つまり「ツノヤハズ」などは両性生殖する人工生物というか生命の名前で,「DEME」などは種分化シミュレータの名前というわけです.

 あるシステムの飼育環境の中には複数の種が存在しえます.たとえばDEMEの中で飼っているツノヤハズは,ある時点で3種が存在していたりします.
 なので人工生物の名前は,和名も学名も,「種名」すなわち「種」の名前ではないことになります.


【ツノヤハズ】

 それらの名前がどうしてツノヤハズなのか,和名と学名は下記のようにしていますが,そう決めた経緯を書きます.

Stigmaticon cornigera Reset ツノヤハズ

 はじめ作ったのは98版です.個体を示すキャラクタは輪郭のドット絵の内部に2つのセルがあり,そこを塗りつぶすことで外見的形質状態を示すことにしました.そして,キャラクタ自体を別ファイル(しかもテキスト)としておき,好みに応じて変更できるようにしました.

 で,とりあえず作ったキャラクタが,シミュレ−ションの内容から;

  1. 趣味的に甲虫であること
  2. 飛翔による移動を行いそうにないこと
  3. 外見的に雌雄が判別できるものであること
である必要がありました.そこで,コブヤハズおよびオサムシを基本にオオセンチなどの要素も取り入れて,ゴミダマっぽい♂♀のキャラクタを作ったわけです.

 名前のほうは,スナ,ツノ,ヤハズ,ヒョウタン,ムシ,ナナイロなどいくつかの要素の組み合わせを検討した結果,具体的な科名が特定できないにも拘らず,実在しそうな響きがあると思い[ツノヤハズ]にしました.

 ただし,これは現実の生物の場合に[種]に対して付けられる種名(学名,和名)とは違い,複数の近縁種を含む[種群]の名称になります.

 さて,学名のほうは,属名をギリシャ語のラテン語化,種名をラテン語としたオ−ソドックスな学名を考えました.

 属名はツノヤハズの訳も検討しましたが,属名にはあまり即物的な名前はなじまないので,[ドット絵]の訳として,[ドット]の意味の stigma(中性)の複数属格 stigmatvn を基にして,複合語形成のための語幹 stigmat- と,[絵]の意味の eikvn(女性)を合成しました.この場合第二語が母音で始まるので連結にo-を用いないので,属名の新造ギリシャ語は stigmateikvn となります.

 ギリシャ語をラテン語化す際に ei は i に,語尾の vn(v は長母音)は素直に on に置き換わります.従って,ラテン語の属名は Stigmaticon である.性は女性となります.

リセットちゃん

図.ミラクル少女リセットちゃん

 種小名のほうは[角を具えた]の意の形容詞の女性形 conigera としました.命名者は,闘うパソゲ−雑誌[コンプティ−ク]に当時連載されていた漫画[ミラクル少女リセットちゃん]からとったものです.

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【その他の仲間】

 それ以降,旧拡張ルールの[サルヤハズ],(現)拡張ルールの[マメヤハズ],骨抜き版[ツノヤハズモドキ]を含め,いろいろなシステムに発展,派生し,すこしずつ外形や色彩も違うので,それぞれ名前を付けました.

外見和名学名システムOS
ICONツノヤハズStigmaticon cornigeraDEMEPC-98(DOS)
ICONサルヤハズStigmaticon macacobiaMccDemeMacintosh(16)
ICONナミヤハズStigmaticon mundanaDEMEVPC/AT(DOS)
ICONマドヤハズStigmaticon fenestrisDEME(W)Windows(16)
ICONニジヤハズStigmaticon arcusDEME(M)Macintosh
ICONマメヤハズStigmaticon javensisDemeJJava仮想マシン
 ツノヤハズモドキStigmaticon spp.DEMOIDWEBブラウザ
 ヒメニセヤハズStigmaticon spp.DEMIMUSWEBブラウザ

Stigmaticon macacobia Reset サルヤハズ
これは他とは異なる拡張ルール(旧拡張ルール:講演要旨参照)を採用しています.つまり各ヘックス内部に4つのニッチを設けるいわば旧拡張ルール用のシステムです.これを Macintosh 上に作りました.
PC-9801が栄えていたころ,Macintoshはさらに高価である上,かぶれた人たち(自称エヴァンゲリスト)が盲信的に崇め奉っていたため,結果的に鼻持ちならない機械でした.
崇拝者はその使いやすさを[サルでも使える]などと表現していいました.この逆説的な自慢には反発を感じていました.で,種小名は[サルに住む]です.
旧拡張ルールでは同所的種分化を再現でき,単純ではありますが[生態系]が成立します.
このシステムは9インチ白黒モニタのClassicでも実行できるものでしたが,システム7になって32ビットアドレスにするとうまく動きませんでした.以後,改善を怠っていますので,旧拡張ルールを処理するシステムは現在ありません.
キャラクタはDOS-Windows機のものより1ドット幅広いです.

Stigmaticon mundana Reset ナミヤハズ
PC/AT版を98版の移植で作りました.種小名は[世界の]です.
98版は8色でしたが,PCはVGAの16色で,キャラクタの塗り分けパターンを大幅に変えています.キャラクタの輪郭は98版とほぼ同じで腿節を灰色にしてあります.98版と同様にデータはテキストですので簡単に改造できます.

図.PC/AT版でキャラクタをクワガタっぽくしたところ

Stigmaticon fenestris Reset マドヤハズ
Windows版で,種小名は[窓の]です.アイコンの塗り重ねで書くため,キャラクタの♂♀の差が小さいです.データはシステムが内蔵していますので変更できません.

Stigmaticon arcus Reset ニジヤハズ
Macintosh版で,種小名は[虹]です.Macintoshのロゴは[虹色の林檎]と呼ばれています.これはWYSIWYGとかいってスタイルライタで8色のプリントアウトをして喜んでいた時期を象徴していると思います.
今や8色程度では色付きといえないご時世ですが,ニジヤハズのローカル画面ではサルヤハズと同じ外形を使い,色彩パターンを8色で表現しています.キャラクタはリソースに含まれています.

Stigmaticon javensis Reset マメヤハズ
拡張ルール(現拡張ルール)を搭載しました.Java化したので種小名は[ジャワに住む]です.いろんなプラットフォーム上にJava仮想マシンを作っておけば,ソレ用のプログラム(の断片)を一回書いたらどこでも同じように動く!という,Javaとはそういう理想に燃えた活動です.もちろん,それでは儲からんと考えるトコからの妨害(わざとタコなVMを作って同梱する)とかもあります.WindowsでもMacOSXでも,一応,動きます.同じようにとは行きませんが.
マメヤハズの画面表示は全面表示を目指したため,従来のサイズの半分です.外部ファイルのGIF画像を貼り重ねて構成していますので,取替えは可能です.キャラクタはリソースフォルダに収納されています.

Stigmaticon spp. ツノヤハズモドキ
マメヤハズと同じグラフィックを利用してスマホ用にしました.JavaScript + CANVAS で実現.スマホはもちろん,PC(Windows でも Mac でも Linux でも)の多くのWEBブラウザ上で,わりと動きます.3DSでさえ.Google Android の躍進によって「一回書いたらどこでも同じように動く!」が変な形で実現しました(驚).
肝心な要素を搭載してない超縮小ルールです.なんと単為生殖.ついでに突然変異もしません!「もはや種は生じない」状況を再現.お手軽で逆説的なシステムです.♂が見たかったらマメヤハズを飼ってください.

Stigmaticon spp. ヒメニセヤハズ
単為生殖のツノヤハズモドキを作っている過程で分岐して出来てしまいました.こいつは突然変異します.♀ばかりなので[ヒメ]は当たってますが,ツノのある♂は出現しません(^^;


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